「kiss×sis」レビュー：禁断の恋と姉妹の絆を描くアニメの魅力とは？

kiss×sis - キスシス - レビューと推薦

『kiss×sis』は、ぢたま(某)による同名の漫画を原作としたTVアニメシリーズで、2010年4月5日から6月21日までAT-Xで放送されました。全12話、各話30分という構成で、監督は名和宗則、制作はfeel.、製作はkiss×sis製作委員会が担当しています。この作品は、親の再婚により血の繋がりがない双子の姉妹と暮らす中学3年生の圭太を中心に、彼を取り巻く姉妹たちとの複雑な関係を描いたラブコメディです。

ストーリー

住之江圭太は、高校受験を間近に控えた中学3年生の男子です。彼は幼い頃に親が再婚したことで、可愛い双子の姉妹・あこ＆りこと姉弟になりました。血の繋がりはないものの、仲良く成長した3人ですが、いつの間にかあことりこが圭太に恋するようになっていました。真面目に見えて実はムッツリスケベなあこと、クールな口調とは裏腹に積極的なりこに迫られて、圭太は受験勉強どころじゃない日々を送ることになります。

この物語は、圭太が姉たちの誘惑に耐えつつ、受験勉強に励む姿を描いています。あことりこはそれぞれ異なる魅力を持ち、圭太を翻弄します。あこは学業優秀でしっかり者ですが、ムッツリスケベな一面を持ち、りこはクールな態度を装いながらも、圭太と二人きりになると積極的にアプローチします。そんな中、圭太は姉たちと同じ高校を目指す決意を固め、努力を重ねていきます。

キャラクター

主人公の住之江圭太は、運動神経がよく陸上部に所属する努力家で正義感の強い少年です。しかし、姉たちの誘惑に流されやすい一面もあります。姉たちをうっとうしがる言動が見られますが、実は誰よりも2人の姉が大好きです。そのため、推薦で決まっていた進学先を蹴って、姉たちと同じ高校を目指すことにしました。

住之江あこは、高校1年生でりことは双子です。ヘアースタイルのこだわりは前髪をピンで留めることです。学業優秀なしっかり者で、中学時代には生徒会長を、高校では生徒会書記を務めています。家事全般をこなす、よくできた娘ですが、意外にムッツリスケベな一面もあります。どこでも無邪気に圭太に迫りますが、まだまだ子供ゆえに最後の一線は越えられません。

住之江りこも高校1年生で、双子の妹です。ポニーテールと頬の絆創膏がトレードマークで、凛々しく潔い性格からか、中学・高校を通じて風紀委員に所属しています。勉強や家事は不得意ながら、要領がよく度胸もあり行動力抜群です。相当の恥ずかしがり屋で、体裁を気にするため人前ではクールな態度を装いますが、圭太と二人っきりになると強引にアプローチします。

三国美春は、中学3年生で図書委員です。メガネ娘で巨乳という高いステータスを誇りますが、本人はいたって無自覚です。真面目で控え目、ちょっと泣き虫なところがあります。圭太とは同級生の間柄ですが、女子たちの間で「エロ大魔王」と噂される圭太のことを警戒しています。本作における唯一の常識人とも言えます。

桐生三日月は、中学2年生で圭太が所属する陸上部のマネージャーを務めています。無邪気な笑顔にツインテールも愛らしい妹的存在ですが、そのストレートすぎる言動ゆえに「エロい」「不思議ちゃん」との評もあります。圭太のことが好きだと公言しており、将来、同じ高校に入るのを目標としています。夕月とは姉妹です。

桐生夕月は、あこ＆りこが通う玉秀高校勤務の新米教師で、担当科目は社会(日本史)です。豊かな胸を擁する魅惑のスタイルの持ち主で、スキの多さと見事なドジっぷりで魅せてくれます。教師生命を賭け、圭太をまっとうな道に戻し、禁断だと勘違いしている姉たちとの関係に終止符を打とうと奮闘します。桐生三日月の年の離れた姉です。

スタッフ

『kiss×sis』の原作は、ぢたま(某)による『月刊ヤングマガジン』連載の漫画です。監督は名和宗則、シリーズ構成は長谷川勝己、キャラクターデザインは下谷智之、サブデザインは枡田邦彰、メインアニメーターは鈴木豪と立田眞一、美術監督は小坂部直子、色彩設計は油谷ゆみ、撮影監督は口羽毅、編集は平木大輔、音響監督は菊田浩巳、音楽は植木瑞基 in 俊龍、プロデューサーは山中隆弘、針生雅行、川﨑とも子、制作担当は吉田啓祐、制作頭は木原広勝、設定制作は丸山駿亮、文芸担当は井上達矢、企画協力と制作はガンジス、アニメーション制作はfeel.、製作はkiss×sis製作委員会が担当しています。

エピソード

各エピソードのサブタイトルは以下の通りです。

• 第1話：ワンダフルディズ (2010/04/05)
• 第2話：二人きりのレッスン (2010/04/12)
• 第3話：魅惑のスイーツ! (2010/04/19)
• 第4話：恋人の資格 (2010/04/26)
• 第5話：ゴメンナサイ! (2010/05/03)
• 第6話：胸騒ぎのアキバ (2010/05/10)
• 第7話：な、なんと～っ!?真夏のびしょ濡れ妄想曲 (2010/05/17)
• 第8話：八月はいつもアレ (2010/05/24)
• 第9話：苦しい時は神頼み (2010/05/31)
• 第10話：とうとう本番! (2010/06/07)
• 第11話：いい日、ダメ出し! (2010/06/14)
• 第12話：いち、にの、3P! (2010/06/21)

関連作品

『kiss×sis』には、OAD（オリジナルアニメDVD）も存在します。これは、原作漫画の限定版に付属する形でリリースされました。OADは、TVシリーズとは異なるエピソードを描いており、ファンにとっては必見の内容となっています。

主題歌・楽曲

オープニングテーマは「あこりこ（竹達彩奈＆巽悠衣子）」による「バランスKISS」で、作詞・作曲・編曲は橋本由香利が担当しています。エンディングテーマは2曲あり、1曲目は「ゆいかおり（小倉唯＆石原夏織）」による「Our Steady Boy」で、作詞は大森祥子、作曲・編曲は植木瑞基が担当しています。2曲目は「ゆいかおり（小倉唯＆石原夏織）」による「ふたり」で、作詞・作曲・編曲は高橋菜々が担当しています。これらの楽曲は、アニメの雰囲気を盛り上げる重要な要素となっています。

評価と推薦

『kiss×sis』は、ラブコメディとして非常にユニークな作品です。血の繋がりがない姉妹と主人公の複雑な関係性が描かれており、視聴者を引き込むストーリー展開が特徴的です。特に、あことりこのキャラクターの対比が面白く、圭太の受験勉強と姉たちの誘惑との間で揺れ動く姿がリアルに描かれています。

アニメーションのクオリティも高く、キャラクターデザインや背景美術が美しく仕上げられています。また、声優陣の演技も素晴らしく、特に竹達彩奈と巽悠衣子が演じるあことりこの掛け合いは見事です。オープニングとエンディングの楽曲も印象的で、アニメの世界観をさらに引き立てています。

この作品は、ラブコメディが好きな人や、複雑な人間関係を描いた作品が好きな人におすすめです。また、原作漫画のファンにとっても、アニメ版は新たな視点から物語を楽しむことができるでしょう。ただし、内容がやや過激なシーンを含むため、視聴する際には注意が必要です。

全体として、『kiss×sis』はその独特な設定と魅力的なキャラクター、そして高品質なアニメーションと音楽により、ラブコメディファンにとって見逃せない作品となっています。ぜひ一度視聴してみてください。