大正野球娘の魅力と評価：歴史とスポーツの融合を描くアニメの深掘り

大正野球娘。 - タイショウヤキュウムスメ -

■公開メディア

TVアニメシリーズ

■原作メディア

ライトノベル

■放送期間

2009年07月02日 ～ 2009年09月24日
TBSテレビ　2009年7月2日～2009年9月24日(1回～12回)毎週木曜　25:59～26:29
毎日放送　2009年7月9日～2009年10月1日(1回～12回)毎週木曜　25:55～26:25
中部日本放送　2009年7月16日～2009年10月8日(1回～12回)毎週木曜　26:00～26:30
BS-TBS　2009年7月25日～2009年10月10日(1回～12回)毎週土曜　25:00～25:30
ディズニー・チャンネル　2010年4月24日～2010年7月10日(1回～12回)毎週土曜　12:00～12:30

■放送局

TBSテレビ系列、BS-TBS、ディズニー・チャンネル

■分数

30分

■話数

12話

■原作

・原作/神楽坂淳(「大正野球娘。」トクマノベルズEdge)

■監督

池端隆史

■制作

・アニメーション制作/J.C.STAFF
・製作協力/ポニーキャニオン、徳間書店、ムービック、ランティス
・製作/東邦星華桜花会、TBS

■著作

©神楽坂淳/徳間書店・東邦星華桜花会

■ストーリー

時は大正14年──。
良家の子女が通う東邦星華高等女学院に通う鈴川小梅に、親友の小笠原晶子が、「一緒に野球をしていただきたいの!」と声を掛けた。
突然のお願いに、思わず頷いてしまう小梅。
しかし、なぜ野球なのか?
ルールも、使う道具も分からないのに。
可憐な乙女たちの奮闘物語が始まる。

「ところで、野球って、いったいどんなスポーツですの…。」

■解説

大正14年。男尊女卑の傾向が根強い社会の中で、東邦星華高等女学院に通う小笠原晶子は、親友の鈴川小梅に「一緒に女子野球チームを結成しよう」と懇願される。
困惑しつつも承諾した晶子は、志願者を募るのだが……。

※J.C.STAFF公式サイトより引用

■キャスト

・鈴川小梅/伊藤かな恵
・小笠原晶子/中原麻衣
・川島乃枝/植田佳奈
・宗谷　雪/能登麻美子
・月映　巴/甲斐田裕子
・月映　静/喜多村英梨
・石垣　環/広橋涼
・桜見鏡子/牧野由依
・菊坂胡蝶/後藤沙緒里
・尾張記子/藤村歩
・アンナ・カートランド/新井里美
・バーバラ・マクレガー/真山亜子
・紀谷三郎/日野聡
・岩崎荘介/加藤将之
・高原判睦/川田紳司
・小倉矢八郎/側見民雄
・鈴川洋一郎/高岡瓶々
・鈴川八重/久川綾
・大口恭子/吉沢希梨
・柳　一馬/西健亮
・北見弘一/相馬幸人
・田村　祈/玉野井直樹
・吉村騒三郎/野島裕史

■メインスタッフ

・原作/神楽坂淳(『大正野球娘。』トクマ・ノベルズEdge)
・企画/中山佳久、古川陽子、吉田勝彦、太布尚弘、井上俊次
・キャラクター原案/こうたろ
・キャラクター原案協力/小池定路
・キャラクターデザイン/神本兼利
・プロップデザイン/辻野芳輝(クロノギア)、兵渡勝
・色彩設計/店橋真弓
・美術監督/小林七郎
・撮影監督/福世晋吾
・編集/後藤正浩
・音響監督/本山哲
・音楽/服部隆之
・音楽制作/ランティス
・シリーズ構成/池端隆史
・特殊効果/向井吉秀
・3DCGディレクター/猪原英史、塩田潤〔11話〕
・編集スタジオ/REAL-T
・編集助手/須藤瞳
・ポストプロダクション/東京現像所　河内洋
・録音調整/阿部智佳子
・録音助手/藤村聡
・音響効果/古谷友二(スワラ・プロ)
・音響制作担当/濱野高年
・録音スタジオ/TAVAC
・音響制作/マジックカプセル
・宣伝プロデューサー/井上弘美
・宣伝/田中瑞穂
・企画協力/佐藤郁代、中嶋嘉美　佐藤茂薫
・ウェブデザイン/野口亜希子
・制作担当/加藤章
・設定制作/西村梨絵
・プロデューサー/村上仁之、中村伸一、三ッ木早苗、藤田朋洋、小池克実
・アニメーション制作統括/松倉友二
・アニメーション制作プロデューサー/柏田真一郎
・アニメーション制作/J.C.STAFF
・監督/池端隆史
・製作協力/ポニーキャニオン、徳間書店、ムービック、ランティス
・製作/東邦星華桜花会、TBS

■メインキャラクタ

・鈴川小梅
麻布十番商店街の洋食屋「すず川」のひとり娘。明るく活発な性格。店では、料理と給仕も手伝う。その朗らかさと人当りの良さで、小梅目当ての客も多い。性格的に、聞き役になる事が多く、その上、いやと言えない性分。それが裏目となり、トラブルによく巻き込まれる。だが、クラスメートは、そんな小梅を頼りにし、悩みや相談を打ち明ける。父親似でまゆが太い事と、料理の仕込みの手伝いでついた腕の筋肉が、悩み。
・小笠原晶子
総合貿易商社を営む小笠原家の令嬢。同級生からは、学院一のお金持ちの上に、やや独りよがりなところがある事から、“お嬢”と陰口っぽく呼ばれているが、父親の影響による国際感覚や、社交性、先見性には、一目置いている。父親を尊敬しているが、厳格なので少々苦手。ただ、けっして温室育ちではなく、活動的。性格は、気丈で、負けず嫌いの上、言い出したら退かない。ただ、頑固ではあるが、気配りは出来るほう。
・川島乃枝
父親は工学博士。成績は学院でトップ。何事にも理論的に考えるくせがある、その上で、実験も重視する。冷静でクールな性格で、単刀直入にものを言うが、嫌みを感じさせないので人望も厚い。現実主義者で、幽霊や怪談の類は、認めない。科学者として断固否定中。寝起きが非常に悪く、他人と同じ部屋で寝る事をいやがる。眼鏡は、カール・ツァイス社の特注品。
・宗谷　雪
級長。細かいところによく気がつく性格で、クラスのまとめ役。気配りが出来て、誰に対しても、やさしく接する。おっとりとした口調だが、思ったことははっきり言う。家は、老舗の呉服屋。西欧化の流れに乗るように、洋装も手がけている。経営に関っており、意見が反映される事も多い。野球の知識がある。これは兄の様に慕う男性が、野球をしているからなのだが、明かしておらず、「なぜか野球に詳しい雪さん」ということになっている。
・月映　巴
武道の心得があり、運動神経は抜群。特に剣術に優れている。背が高く美形なので、下級生の人気が絶大。双子の妹に静がいる。父親は、人形師で、双子のうち背の高い巴を「男雛」として、育てる。そのため、外見を女らしく見せるのに拒絶感がある。冷静かつ利口そうに見える外見に反して、中身は、お茶目で、大雑把。仲間内で一番の自由人。やじうま的性格もあって、新聞記者を志望しているが、新聞部では幽霊部員。静と同室の寮生活を送っている。かわいい女の子が好きで、小梅に興味津々。
・月映　静
巴の双子の妹。細やかで、世話焼きな性格。寮で、巴と同室だが、身の回りのことはほとんど静がしている。いつも巴を気にかけており、大雑把な巴の行動につい口を出してしまう小姑的な存在。父親が、巴ばかり相手にするので、嫉妬を抱いていたが、巴の天真爛漫なところに惹かれるようになる。新聞部に所属しており、校内新聞などの活動に真面目に取り組んでいる。巴と双子だけに運動神経は、良いが、それを見せることはあまり無い。
・石垣　環
父親が、小説家で自身も作家志望。母親は、新聞記者。両親が多忙なため家事は、自分で行う。シャイな上に、人見知りなので、同級生とは、距離を置いている。本当は、寂しがり屋で、唯一、幼馴染の雪には、心を開いている。男言葉を話し、ずばずばとした物言いなので取っ付きにくい印象を与えるが、親しくなると面倒見はいい。人の心理を読み取るのがうまい。努力家で、何事も徹底的に取り組む性格。
・桜見鏡子
下級生。バイプレイヤー志向で、主役になる気はなく、名脇役であろうする。両親は、外国に行っているため、寮生活を送っており、胡蝶と同室。寮の先輩の巴に憧れていて、巴の前では、自然とテンションが高くなる。おしゃれな母親の影響で、お化粧好き。また、化粧を他人に施すのに喜びを感じたりする。やや年の離れた兄が、両親と同行しているため「置いていかれた」とういう感覚が少しある。
・菊坂胡蝶
下級生。陸上部に所属している。スタートダッシュが特に優れており、小学校時代は、男子にも負けないほどだった。だが、東邦星華に入学後の記録は、やや伸び悩んでいる。おとなしくて引っ込み思案。寮で、鏡子と同室。鏡子と同じく巴のカッコ良さに憧れているが、鏡子の手前、あまり表に出さない。母親が芸者で、ほとんど不在であるため、家庭のぬくもりに縁が無い。そのため、家族仲の良い小梅にも憧れている。
・尾張記子
新聞部員で、月映姉妹の親友。お人好しな性格で、巴の強引な誘いに、渋々、参加する。

■サブタイトル

・第1話/男子がすなるという、あれ(2009/07/02)
・第2話/春の長日を恋ひ暮らし(2009/07/09)
・第3話/娘九つの場を占めて(2009/07/16)
・第4話/これから(2009/07/23)
・第5話/花や蝶やと駆ける日々(2009/07/30)
・第6話/球は広野を飛び回る(2009/08/06)
・第7話/麻布八景娘戯(2009/08/13)
・第8話/麻布の星(2009/08/27)
・第9話/誤解の多い料理店(2009/09/03)
・第10話/私は何をする人ぞ(2009/09/10)
・第11話/そゞろに胸の打ち騒ぐ(2009/09/17)
・第12話/土と埃にまみれます(2009/09/24)

■関連作品

・大正野球娘。今夜のわたしは浪漫ちっくストライク?

■主題歌・楽曲

・OP1
・浪漫ちっくストライク。
・作詞/rino
・作曲/服部隆之
・編曲/大久保薫
・歌/鈴川小梅(伊藤かな恵)、小笠原晶子(中原麻衣)、川島乃枝(植田佳奈)、宗谷雪(能登麻美子)

・ED1
・ユメ・ミル・ココロ
・作詞/畑亜貴
・作曲/渡辺拓也
・編曲/渡辺拓也
・歌/伊藤かな恵

大正野球娘。 - タイショウヤキュウムスメ - の詳細な評測と推薦

「大正野球娘。」は、神楽坂淳によるライトノベルを原作としたアニメ作品で、2009年に放送されました。この作品は、大正時代という歴史的な背景を舞台に、女子野球チームの結成とその奮闘を描いたものです。以下では、この作品の魅力や特徴、そして推薦ポイントについて詳しく解説します。

ストーリーと設定

「大正野球娘。」の舞台は、大正14年の日本。男尊女卑の風潮が強い時代において、女子校である東邦星華高等女学院の生徒たちが野球に挑戦するという斬新な設定が魅力です。主人公の鈴川小梅は、親友の小笠原晶子に誘われて野球チームに参加することになりますが、野球のルールや道具について何も知らない状態からのスタートです。この無知から始まる奮闘が、視聴者に新鮮な驚きと感動を与えます。

物語は、野球を通じて成長していく少女たちの姿を描きつつ、当時の社会背景や女性の地位向上というテーマも巧みに織り交ぜています。特に、野球という男性中心のスポーツに挑戦する彼女たちの姿は、視聴者に勇気と希望を与えることでしょう。また、各エピソードごとに個々のキャラクターのバックストーリーや成長が描かれており、視聴者を引き込むストーリーテリングが評価されています。

キャラクター

本作のキャラクターは、それぞれ個性的で魅力的です。主人公の鈴川小梅は、明るく活発な性格で、周囲の人々から愛される存在です。彼女の「いや」と言えない性格がトラブルを引き起こすこともありますが、そのおかげで多くの人々と関わり、成長していく姿が描かれています。

小笠原晶子は、裕福な家庭に育ちながらも、活動的で気丈な性格を持つキャラクターです。彼女のリーダーシップと先見性が、野球チームの結成と運営に大きく貢献します。また、川島乃枝の理論的な思考や、宗谷雪の細やかな気配り、月映巴の運動神経など、各キャラクターが持つ個性がチームを支え、物語を豊かにしています。

特に、月映巴と月映静の双子の姉妹は、対照的な性格を持ちながらも互いを支え合う姿が印象的です。巴の自由奔放さと静の細やかさが、視聴者に新たな視点を提供します。また、石垣環のシャイな性格や桜見鏡子のバイプレイヤーとしての志向、菊坂胡蝶の陸上部での奮闘など、各キャラクターのバックストーリーが深く掘り下げられており、視聴者に共感を呼びます。

アニメーションと演出

「大正野球娘。」のアニメーションは、J.C.STAFFによる制作で、キャラクターデザインや背景美術が非常に美しく描かれています。特に、大正時代の街並みや衣装の細部までこだわった描写が、視聴者をその時代に引き込む力を持っています。また、野球シーンの動きや表情の変化など、キャラクターの感情をリアルに表現する演出も見事です。

監督の池端隆史は、各エピソードごとに異なるテーマやキャラクターの成長を描くことで、視聴者に飽きさせない工夫をしています。特に、野球の試合シーンでは、緊張感と興奮を巧みに演出しており、視聴者を引き込む力があります。また、音楽の服部隆之によるBGMも、物語の雰囲気を盛り上げる重要な要素となっています。

主題歌と楽曲

オープニングテーマ「浪漫ちっくストライク。」は、鈴川小梅役の伊藤かな恵、小笠原晶子役の中原麻衣、川島乃枝役の植田佳奈、宗谷雪役の能登麻美子による歌唱で、作品のテーマである「夢と挑戦」を象徴するような楽曲です。作詞のrino、作曲の服部隆之、編曲の大久保薫によるコラボレーションが、視聴者に強い印象を与えます。

エンディングテーマ「ユメ・ミル・ココロ」は、鈴川小梅役の伊藤かな恵による歌唱で、彼女の成長と夢を描いた美しいバラードです。作詞の畑亜貴、作曲・編曲の渡辺拓也によるこの楽曲は、視聴者に感動を与えるとともに、物語の余韻を残す重要な役割を果たしています。

推薦ポイント

「大正野球娘。」は、以下のポイントで推薦できる作品です。

1. **歴史的背景と現代の視点の融合**: 大正時代の社会背景を描きつつ、現代の視点から女性の地位向上や夢への挑戦を描くことで、視聴者に深い感動を与えます。

2. **個性的なキャラクターと成長物語**: 各キャラクターの個性と成長が描かれており、視聴者に共感と感動を呼びます。特に、野球を通じた成長と友情の物語が魅力的です。

3. **美しいアニメーションと演出**: J.C.STAFFによる美しいアニメーションと、池端隆史による巧みな演出が、視聴者を引き込む力を持っています。特に、野球シーンの緊張感と興奮が見事に描かれています。

4. **感動的な主題歌と楽曲**: オープニングとエンディングの主題歌が、作品のテーマを象徴し、視聴者に強い印象を与えます。特に、伊藤かな恵の歌唱が感動的です。

5. **社会的なテーマの描写**: 男尊女卑の風潮の中で挑戦する少女たちの姿が、視聴者に勇気と希望を与えます。また、友情や夢への挑戦といった普遍的なテーマも描かれており、幅広い層に推薦できる作品です。

結論

「大正野球娘。」は、大正時代の歴史的背景を舞台に、女子野球チームの結成と奮闘を描いた感動的な作品です。個性的なキャラクターと美しいアニメーション、そして感動的な主題歌が視聴者を引き込み、勇気と希望を与えることでしょう。特に、女性の地位向上や夢への挑戦といったテーマに共感する視聴者には、強く推薦できる作品です。ぜひ、この作品を通じて、大正時代の少女たちの夢と挑戦に触れてみてください。