『ふしぎな島のフローネ』：魅力あふれる冒険と感動の物語を徹底解剖

ふしぎな島のフローネ - 感動の無人島サバイバルストーリー

1981年に放送されたTVアニメシリーズ「ふしぎな島のフローネ」は、ヨハン・ダビット・ウィースの小説『スイスのロビンソン』を原作に、日本アニメーションとフジテレビが制作した作品です。このアニメは、家族の絆と成長を描いた感動的な物語であり、無人島でのサバイバル生活を通じて、家族がどのように困難を乗り越えていくのかを描いています。

■ストーリー

スイスからオーストラリアに向かうロビンソン一家の乗った船は、嵐によって座礁してしまいます。家族5人は救命ボートに乗ることもできず、船に取り残されてしまいます。嵐が収まった後にすぐ近くの島に上陸しますが、そこは無人島でした。食料の調達、住居作り、さらに野獣との戦いなど、様々な困難を乗り越えながら家族全員が成長していきます。さらに、新たな漂流者が加わり、無人島からの脱出を図るというストーリーです。

■解説

「ふしぎな島のフローネ」は、ヨハン・ダビット・ウィースの原作『スイスのロビンソン』をアニメ化した作品です。1960年にはディズニーによって「スイスファミリーロビンソン」（邦題・南海漂流）として映画化されていますが、原作では男兄弟ばかりが登場するのに対し、この作品では長女のフローネを主人公として加えています。これにより、家族の視点から見た無人島生活のリアルな描写が可能となり、視聴者に深い感動を与えました。また、昭和56年度の文化庁こども向けテレビ用優秀映画受賞作品にも選ばれ、その評価の高さを証明しています。

■キャスト

この作品のキャストは、主人公のフローネを松尾佳子さんが演じ、おかあさん役を平井道子さん、おとうさん役を小林勝彦さん（#10より小林修さんに変更）、フランツ役を古谷徹さん、ジャック役を高坂真琴さん、エミリー役を黒須薫さん、モートン役を永井一郎さん、タムタム役を塩屋翼さん、ハリオット役を大木民夫さん、ルイーゼコップ役を花形惠子さんが務めています。各キャラクターの個性が豊かに表現され、物語を盛り上げています。

■メインスタッフ

原作はヨハン・ダビット・ウィースの『スイスのロビンソン』で、舞台はオセアニアの無人島です。制作は本橋浩一さん、制作管理は高桑充さん、企画は佐藤昭司さん、音楽は坂田晃一さん、演出は黒田昌郎さん、プロデューサーは松土隆二さん、脚本は松田昭三さん、キャラクターデザインは関修一さん、作画監督は岡豊さん、前田英美さん、村田耕一さん、桜井美知代さん、森友典子さん、美術監督は黒木敬七さん、録音監督は小松恒弘さん、色指定は小山明子さん、動画チェックは社内、作画は佐藤好春さん、保田夏代さん、岩崎聖江さん、牛越和夫さん、中川とし子さん、桧田久美子さん、加瀬政弘さん、オープロダクションはスタジオ・ハウリング、仕上げはスタジオ・ロビン、背景は小林恵子さん、桑村茂子さん、スタジオSF/スタジオアクア、撮影はトランス・アーツ、録音制作は音響映像システム、ミキサーは田中英行さん、効果は依田安行さん、録音スタジオは太平スタジオ、映広スタジオ、現像所は東洋現像所、タイトルは道川昭さん、ポジ編集は瀬山武司さん、割田益男さん、ネガ編集は上遠野英俊さん、絵コンテは岡部英二さん、鈴木孝義さん、奥田誠治さん、横田和善さん、黒田昌郎さん、馬場健一さん、腰繁男さん、桜井美知代さん、山中茂さん、吉沢日出夫さん、黒川文男さん、斎藤博さん、杉山卓さん、楠葉宏三さん、演出助手は馬場健一さん、鈴木孝義さん、制作デスクは高砂克己さん、制作進行は関口修一さん、木宮勇治さん、笠原義宏さん、山口武志さん、小滝雅美さん、小竿俊一さん、制作は日本アニメーションとフジテレビが行っています。

■メインキャラクタ

主人公のフローネは、10歳の元気でお転婆な女の子です。好奇心旺盛で、結果として迷子や危ない目に遭うこともありますが、その行動力と勇気が家族を支えます。おかあさんのアンナ・ロビンソンは、心配性で用心深い性格で、農家の生まれながらネズミが苦手です。おとうさんのエルンスト・ロビンソンは、医者でありながらその他の知識も豊富で、無人島での生活に大いに役立っています。フランツはフローネの兄で、音楽が好きでその方面の学校に行きたかったため、一度はスイスに残る予定でしたが、最終的に家族と一緒に無人島に来ることになります。ジャックはフローネの弟で、まだあまり話せず泣き虫ですが、無人島に来てからはコレクターとしての才能を発揮します。モートンは無人島で遭遇する新たな遭難者で、最初はロビンソン家に心を閉ざしていましたが、次第に打ち解け、協力して島を脱出します。タムタムはモートンの船で働いていた見習い水夫の少年です。

■サブタイトル

各話のサブタイトルは以下の通りです。

• 01／一通の手紙　(1981/01/04)
• 02／旅立ち　(1981/01/11)
• 03／フロ－ネの心変わり　(1981/01/18)
• 04／オーストラリアめざして　(1981/01/25)
• 05／フロ－ネ船長　(1981/02/01)
• 06／こわい嵐　(1981/02/08)
• 07／なんでもできるおとうさん　(1981/02/15)
• 08／島をめざして　(1981/02/22)
• 09／あたらしい家族　(1981/03/01)
• 10／かなしみの再会　(1981/03/08)
• 11／おばけの木　(1981/03/15)
• 12／おかあさんの活躍　(1981/03/22)
• 13／フランツの目　(1981/03/29)
• 14／貝殻の歌がきこえる　(1981/04/05)
• 15／木の上の家　(1981/04/12)
• 16／我家の日課　(1981/04/19)
• 17／おかあさんの畑　(1981/04/26)
• 18／メルクルを助けて！　(1981/05/03)
• 19／フロ－ネ、狩りに行く　(1981/05/10)
• 20／船が見える　(1981/05/17)
• 21／亀の赤ちゃん　(1981/05/24)
• 22／ジャックはコレクター　(1981/05/31)
• 23／無人島の休日　(1981/06/07)
• 24／フロ－ネの家出　(1981/06/14)
• 25／無人島の夜はまっくらやみ　(1981/06/21)
• 26／おにいちゃんは弓の名手？　(1981/06/28)
• 27／無人島の音楽会　(1981/07/05)
• 28／ジャックの病気　(1981/07/12)
• 29／フロ－ネ、行方不明になる　(1981/07/19)
• 30／きついお仕置き　(1981/07/26)
• 31／わたしはのけもの？　(1981/08/02)
• 32／船ができた！　(1981/08/09)
• 33／雨、雨、ふれふれ　(1981/08/23)
• 34／洞窟をさがせ！　(1981/08/30)
• 35／洞窟の秘密　(1981/09/06)
• 36／幽霊が出る！　(1981/09/13)
• 37／あらたな漂流者　(1981/09/20)
• 38／男の子と女の子　(1981/09/27)
• 39／ひねくれ者モートン　(1981/10/04)
• 40／少年タムタム　(1981/10/11)
• 41／行ってしまったモートンさん　(1981/10/18)
• 42／恐ろしい地震　(1981/10/25)
• 43／戻ってきたモートンさん　(1981/11/01)
• 44／もう一度船を！　(1981/11/08)
• 45／死なないでロバさん　(1981/11/15)
• 46／ヤギをすてないで　(1981/11/29)
• 47／続ヤギをすてないで　(1981/12/06)
• 48／さようなら無人島　(1981/12/13)
• 49／陸が見える！　(1981/12/20)
• 50／また会う日まで　(1981/12/27)

■主題歌・楽曲

オープニングテーマは「裸足のフローネ」で、作詞・作曲は井上かつおさん、編曲は青木望さん、歌は潘惠子さん（キャニオンレコード）です。エンディングテーマは「フローネの夢」で、こちらも作詞・作曲は井上かつおさん、編曲は青木望さん、歌は潘惠子さん（キャニオンレコード）です。これらの楽曲は、物語の感動をさらに深める役割を果たしています。

■評価と受賞

「ふしぎな島のフローネ」は、昭和56年度の文化庁こども向けテレビ用優秀映画受賞作品に選ばれました。この受賞は、作品の質の高さと子供たちへの教育的価値を評価したものであり、多くの視聴者からも高い評価を得ています。特に、家族の絆や成長を描いたストーリーは、子供だけでなく大人にも感動を与えました。また、無人島でのサバイバル生活をリアルに描いたことで、視聴者に新たな視点を提供しました。

■制作背景

「ふしぎな島のフローネ」の制作は、日本アニメーションとフジテレビの共同制作で行われました。原作の『スイスのロビンソン』は、1812年に出版された冒険小説で、家族が無人島で生活する様子を描いています。この作品をアニメ化するにあたり、原作のエッセンスを活かしつつ、長女のフローネを主人公に据えることで、家族の視点から見た無人島生活を描くことができました。また、制作スタッフの努力により、リアルな無人島の風景やキャラクターの感情を細やかに表現することができました。

■キャラクターの魅力

「ふしぎな島のフローネ」のキャラクターは、それぞれが個性的で魅力的です。主人公のフローネは、元気でお転婆な女の子でありながら、時に寂しさを感じる繊細な一面も持っています。彼女の行動力と勇気は、家族を支える重要な要素となっています。おかあさんのアンナは、心配性で用心深い性格で、家族の安全を第一に考えています。おとうさんのエルンストは、医者としての知識だけでなく、様々な知識を駆使して無人島での生活を支えます。フランツは音楽好きで繊細な性格で、家族の中で異なる視点を提供します。ジャックはまだ幼く泣き虫ですが、無人島での生活を通じて成長していきます。モートンとタムタムは、新たな漂流者として登場し、ロビンソン一家と協力して島を脱出するために奮闘します。これらのキャラクターの成長と絆が、物語の感動を深めています。

■視聴者の反応

「ふしぎな島のフローネ」は、放送当時から多くの視聴者に愛されました。特に、家族の絆や成長を描いたストーリーは、子供だけでなく大人にも感動を与えました。また、無人島でのサバイバル生活をリアルに描いたことで、視聴者に新たな視点を提供しました。視聴者からは、「家族の絆の大切さを改めて感じた」「無人島での生活を通じて成長するキャラクターたちに感動した」「オープニングとエンディングの曲が心に響いた」などの声が寄せられました。

■推薦ポイント

「ふしぎな島のフローネ」は、家族の絆と成長を描いた感動的な物語であり、無人島でのサバイバル生活を通じて、家族がどのように困難を乗り越えていくのかを描いています。特に、主人公のフローネの行動力と勇気、家族の絆の強さ、無人島でのリアルな生活描写が魅力です。また、オープニングとエンディングの曲も心に響く美しいメロディーで、物語の感動をさらに深めています。この作品は、子供だけでなく大人にも感動を与えることができるので、ぜひ一度視聴してみてください。