【医療Q&A】アルツハイマー病の初期症状をどのように見分けるのか？

企画者: 中国医師会

査読者: 北京中医薬大学東直門病院主任医師 田錦州

アルツハイマー病は「老人性認知症」としても知られ、臨床的には最も一般的なタイプの認知症です。これは記憶、思考、行動に影響を及ぼし、症状が最終的には日常生活や仕事に支障をきたすほど重篤になる病気です。アルツハイマー病を発症する人のほとんどは、65歳以上です。病気の初期段階では、患者の記憶障害は軽度で無視しやすいですが、深刻に受け止めなければ、数年以内に症状が徐々に悪化します。末期になると、患者は他者とのコミュニケーション能力や環境への対応能力を失い、完全に他者に依存した生活となり、食事や着替え、入浴にも他者の介助が必要になります。したがって、アルツハイマー病の早期発見は、病気の進行を防ぐための介入にとって非常に重要です。

初期のアルツハイマー病の最も一般的な症状は、新しい情報を思い出すことが困難になることです。その他の症状としては、見当識障害（出来事、時間、場所に関する混乱が増すなど）や気分や行動の変化（多くの患者が家族、友人、専門の介護者に対して根拠のない疑念を表明する）などがあります。記憶喪失やその他の症状を経験する患者は、自分が問題を抱えていることに気づくのが難しいかもしれませんが、家族や友人は患者の異常な行動に気づく可能性が高くなります。そのため、高齢者は上記のような症状があるかどうかにもっと注意を払うことが推奨されます。もしそうなら、できるだけ早く医師の診察を受け、経験豊富な医師に診断してもらう必要があります。早期診断と早期治療は患者の生活の質の向上に役立ちます。