『オーバーロード Ⅲ』レビュー：ダークファンタジーの極致とキャラクターの深化

オーバーロードⅢ - 異世界の支配者としての新たな挑戦

2018年7月10日から10月2日まで放送された「オーバーロードⅢ」は、丸山くがねによる同名のライトノベルを原作としたTVアニメシリーズの第3期です。AT-XやTOKYO MXなどで毎週火曜日の22時から30分枠で全13話が放送されました。アニメーション制作はマッドハウスが担当し、監督は伊藤尚往、シリーズ構成と脚本は菅原雪絵が務めました。キャラクターデザインは田﨑聡と吉松孝博が担当し、音楽は片山修志が手掛けています。

ストーリー

「オーバーロードⅢ」の舞台は2138年、仮想現実体感型オンラインゲーム《ユグドラシル》がサービス終了を迎えようとしている時から始まります。プレイヤーのモモンガは、仲間たちと栄華を誇った本拠地ナザリック地下大墳墓で一人静かにその時を待っていました。しかし、終了時間を過ぎてもログアウトされない異常事態が発生し、NPCたちが意思を持って動き出し、ナザリックの外には見たこともない異世界が広がっていました。モモンガはかつての仲間を探すため、ギルドネームであったアインズ・ウール・ゴウンを名乗り、異世界にその名を轟かすことを決意します。絶対の忠誠を誓う配下とともに新たな地へ進軍し、世界を掌中におさめる死の支配者として再臨します。

キャラクター

主人公のアインズ・ウール・ゴウンは、ギルド《アインズ・ウール・ゴウン》の長であり、ナザリック地下大墳墓の統治者です。DMMO-RPG《ユグドラシル》がサービス終了を迎えたそのとき、骸骨の姿をしたアバターのまま異世界へと転移してしまいます。アインズの配下には、至高の41人に仕えていたNPCたちがおり、それぞれが異なる役割と個性を持っています。

アルベドはナザリック地下大墳墓の守護者統括であり、全NPCの頂点に立つ存在です。絶世の美女と呼ぶにふさわしい美貌の持ち主ですが、アインズによって一部設定を変更されてしまったためか、非常に残念な一面を持つことに……。シャルティア・ブラッドフォールンはナザリック地下大墳墓第1～3階層の守護者で、吸血鬼でありながら幼い少女のような容姿をしていますが、一対一の戦闘においては階層守護者の中で最強を誇ります。アウラ・ベラ・フィオーラとマーレ・ベロ・フィオーレは双子の姉弟で、ナザリック地下大墳墓第6階層の守護者です。デミウルゴスはナザリック地下大墳墓第7階層の守護者で、類まれなる頭脳の持ち主です。コキュートスはナザリック地下大墳墓第5階層の守護者で、巨大な体躯を持った異形の守護者です。セバス・チャンはナザリック地下大墳墓の執事で、戦闘メイド隊《プレアデス》を指揮下に持っています。

《プレアデス》のメンバーは、ユリ、ルプスレギナ、ナーベラルガンマ、シズ、ソリュシャン、エントマなど個性的なキャラクターが揃っています。また、リザードマンのザリュース、リ・エスティーゼ王国第三王女のラナー、ラナー付きの兵士のクライム、リ・エスティーゼ王国の戦士長のガゼフ、王国でも有数の剣士のブレイン、アダマンタイト級冒険者チーム《蒼の薔薇》のリーダーのラキュース、《蒼の薔薇》のメンバーのイビルイア、カルネ村で暮らすエンリ、若き薬師のンフィーレア、バハルス帝国の若き皇帝のジルクニフ、主席宮廷魔術師のフールーダなど、多くのキャラクターが物語を彩ります。

エピソード

「オーバーロードⅢ」の各エピソードは、以下のサブタイトルで構成されています。

• 第1話：支配者の憂鬱
• 第2話：カルネ村再び
• 第3話：エンリの激動かつ荒ただしい日々
• 第4話：東の巨人、西の魔蛇
• 第5話：二人の指導者
• 第6話：死出への誘い
• 第7話：蜘蛛に絡められる蝶
• 第8話：一握りの希望
• 第9話：舌戦
• 第10話：戦争準備
• 第11話：もう一つの戦い
• 第12話：大虐殺

主題歌

オープニングテーマは、MYTH & ROIDによる「VORACITY」で、7月から10月まで使用されました。エンディングテーマは、OxTによる「Silent Solitude」で、同じく7月から10月まで使用されました。

関連作品

「オーバーロードⅢ」は、「オーバーロード」と「オーバーロードⅡ」に続くシリーズであり、原作小説やコミカライズ作品も存在します。これらの作品を通じて、より深く物語を楽しむことができます。

評価と推薦

「オーバーロードⅢ」は、異世界ファンタジーとダークファンタジーの要素を巧みに組み合わせた作品であり、視聴者を引き込むストーリー展開と魅力的なキャラクターが特徴です。アインズの成長と彼を取り巻くNPCたちの人間ドラマ、そして異世界での戦いと支配の物語は、視聴者に強い印象を与えます。また、緻密な世界観と美麗なアニメーションも評価されています。

この作品は、異世界ファンタジーやダークファンタジーが好きな人、キャラクターの成長や人間関係に興味がある人、そして壮大なストーリーを楽しみたい人におすすめです。特に、「オーバーロード」と「オーバーロードⅡ」を視聴した人は、「オーバーロードⅢ」も必見です。新たな展開と深まるキャラクターの魅力に引き込まれること間違いなしです。

詳細な情報

「オーバーロードⅢ」の制作スタッフは、原作の丸山くがね、キャラクター原案のso-bin、監督の伊藤尚往、シリーズ構成と脚本の菅原雪絵、キャラクターデザインの田﨑聡と吉松孝博、サブキャラクター・モンスターデザイン・プロップデザインの今村大樹、杉浦幸次、出雲重機、鈴木政彦、高橋瑞香、前原桃子、長澤礼子、美術監督の池田繁美と丸山由紀子、美術設定の友野加世子と大久保修一、色彩設計の堀川佳典、3D監督の田中康隆、撮影監督の継岡夢月、編集の塚常真理子、音響監督の郷文裕貴、音響制作のgrooove、音楽の片山修志、音楽制作のKADOKAWAなど、多くの才能が集結しています。

キャストには、アインズ役の日野聡、アルベド役の原由実、シャルティア役の上坂すみれ、アウラ役の加藤英美里、マーレ役の内山夕実、デミウルゴス役の加藤将之、コキュートス役の三宅健太、セバス役の千葉繁、ヴィクティム役の東山奈央、ユリ役の五十嵐裕美、ルプスレギナ役の小松未可子、ナーベラル役の沼倉愛美、シズ役の瀬戸麻沙美、ソリュシャン役の佐倉綾音、エントマ役の真堂圭、ザリュース役の東地宏樹、ラナー役の安野希世乃、クライム役の逢坂良太、ガゼフ役の白熊寛嗣、ブレイン役の遊佐浩二、ラキュース役の小清水亜美、ガガーラン役の斉藤貴美子、イビルアイ役の花守ゆみり、ティア役の石上静香、ティナ役の富田美憂、ツアレ役の嶋村侑、ジルクニフ役の櫻井孝宏、フールーダ役の土師孝也、エンリ役のM・A・O、ンフィーレア役の村瀬歩など、豪華な声優陣が参加しています。

「オーバーロードⅢ」は、異世界ファンタジーの新たな可能性を示す作品であり、視聴者に強い感動と興奮を与えることでしょう。ぜひ、この壮大な物語を体験してみてください。