機動戦士ガンダムF91：新世代のガンダムとその魅力とは？

機動戦士ガンダムF91 - キドウセンシガンダムエフキュウジュウイチ

■公開メディア

劇場

■原作メディア

アニメオリジナル

■公開日

1991年03月16日

■配給会社

・配給／松竹

■映倫番号

113317

■分数

115分

■話数

1話

■原作

・原案／矢立肇　・原作／富野由悠季

■監督

・監督／富野由悠季

■制作

・企画／サンライズ
・製作／サンライズ

■著作

©創通・サンライズ

■ストーリー

宇宙世紀123年。新興コロニー群フロンティア・サイドのコロニーのひとつ、フロンティアⅣに、突如として謎のMS部隊が侵入する。クロスボーン・バンガードを標榜する彼らと連邦軍駐留部隊の交戦によって、コロニー内は大混乱に陥る。フロンティアⅣのハイスクールに通うシーブック・アノーは、妹のリィズや同級生たちとともに、戦火を免れるためコロニーを脱出した。そのさなか、同級生のひとりセシリー・フェアチャイルドが行方不明になってしまう。彼女を探す暇も与えられず、スペース・ボートでフロンティアⅣから脱出するシーブックたち。その頃セシリーは、祖父マイッツァー・ロナと、鉄仮面と名を変えた父カロッゾ・ロナとの再会を果たしていた。彼女は、自らがクロスボーン・バンガードを率いるロナ家の一員であるという事実と直面し、苦悩する。

■キャスト

・シーブック・アノー／辻谷耕史
・セシリー・フェアチャイルド（ベラ・ロナ）／冬馬由美
・リィズ・アノー／池元小百合
・レズリー・アノー／寺島幹夫
・モニカ・アノー／荘司美代子
・マイッツアー・ロナ／高杉哲平
・カロッゾ・ロナ（鉄仮面）／前田昌明
・ナディア・ロナ／坪井章子
・ドレル・ロナ／草尾毅
・ザビーネ・シャル／梁田清之

■メインスタッフ

・企画、製作／サンライズ
・原案／矢立肇
・原作、監督／富野由悠季
・脚本／伊東恒久、富野由悠季
・キャラクターデザイン／安彦良和
・メカニカルデザイン／大河原邦男
・美術／池田繁美
・撮影／奥井敦
・音楽／門倉聡
・音響／藤野貞義

■メインキャラクタ

・シーブック・アノー／男、17歳。フロンティアⅣでハイスクールの機械科に通う少年。クロスボーン・バンガードの襲撃、友人の死、母が関与したF91の存在などの出来事に押し流されそうになりながらも、仲間たちと生き延びることに全力を尽くす。
・セシリー・フェアチャイルド（ベラ・ロナ）／女、17歳。シーブックと同じハイスクールの普通科に通う少女。シオ・フェアチャイルドの娘として育てられていたが、実はクロスボーン・バンガードを率いるカロッゾ・ロナとナディア・ロナの娘。その事実を知らされたセシリーは、ベラ・ロナとして生きることを決心する…。冬馬由美
・リィズ・アノー／女、10歳。シーブックの妹で、寂しさを口にしない気丈な少女。
・レズリー・アノー／男、47歳。シーブックとリィズの父で、フロンティアⅣの港湾作業員。作業中にクロスボーン・バンガードの侵攻に気づき、その後は先を読んで行動した聡明な人物。シーブックたちをフロンティアⅣから脱出させるべく奔走したが、逃げ遅れた子供を助けるために自ら残留する。
・モニカ・アノー／女、44歳。シーブックとリィズの母で、バイオコンピュータの研究を専門とする工学博士。F91の開発に参加し、研究に没頭するあまり、家族を捨てたと思われていたが、コンピュータ回線の結線をあやとりに託すなど、決して家族のことを忘れていた訳ではなかった。息子がF91に乗っている事実に驚愕するが、今を生き延びてこそ未来があるというシーブックの言葉に共感。宇宙に放り出されたセシリーを捜索するためにF91の機能を開放するようシーブックに伝える。
・マイッツアー・ロナ／男、69歳。セシリーの祖父。ロナ家の家長にしてコスモ・バビロニアの建国提唱者。民衆の求心力となるアイドルとして、セシリーをベラ・ロナとして迎える。環境汚染された地球を保護するためにはコスモ貴族主義による人類の統治が必要と考え、その実践のため、鉄仮面によるクロスボーン・バンガードの設立を認めた。
・カロッゾ・ロナ（鉄仮面）／男、45歳。総帥マイッツァー・ロナの婿養子でセシリーの実父。常に鉄仮面をかぶっており素顔を隠している。クロスボーン・バンガードの軍事部門の指導者でありシーブックの前に立ちはだかる。
・ナディア・ロナ／女。セシリーの母。ロナ家の貴族主義に反発し、自由を求めてベラを連れて出奔。だが、ロナ家の脅威を感じてシオにセシリーを預け行方をくらましていた。フロンティア・サイドがクロスボーン・バンガードに襲撃された際に、ロナ家の影を感じてセシリーを取り戻そうと姿を現す。
・ドレル・ロナ／男、18歳。ロナ家の長男にして、ベラの異母兄妹。ベラを収容に向かうなど、MSベルガ・ダラスを駆り、自ら大隊を率いて前線に立って戦う。
・ザビーネ・シャル／男、24歳。精鋭部隊・黒の戦隊を率いる隊長。指揮官としても優秀であり、MSに乗るベラの面倒を任されるなど総帥であるマイッツァー・ロナからの信頼も厚いが、鉄仮面には不振を抱いている。

■主題歌・楽曲

・TM
・ETERNAL WIND～ほほえみは光る風の中～
・作詞／西脇唯　
・作曲／西脇唯、緒里原洋子　
・編曲／門倉聡　
・歌／森口博子

■評論

『機動戦士ガンダムF91』は、ガンダムシリーズの中でも特に注目すべき作品であり、その理由は多岐にわたります。まず、監督の富野由悠季が手掛けた最後の劇場版ガンダム作品である点が挙げられます。富野監督の独特な世界観とストーリーテリングは、この作品でも存分に発揮されており、視聴者を引き込む力があります。また、1991年に公開されたこの作品は、ガンダムシリーズの新たな時代を切り開くものとして期待されました。宇宙世紀123年という設定は、従来のガンダムシリーズからさらに未来を描いており、新たな技術や社会状況が描かれています。

ストーリーは、フロンティアⅣという新興コロニー群を舞台に、クロスボーン・バンガードという謎のMS部隊の襲撃から始まります。この襲撃により、主人公シーブック・アノーとその仲間たちはコロニーを脱出しなければならなくなります。シーブックは、友人セシリー・フェアチャイルドが行方不明になる中、彼女を探す暇もなく脱出を余儀なくされます。この緊迫感とスピード感は、視聴者に強い印象を与えます。また、セシリーが実はクロスボーン・バンガードのリーダーであるロナ家の娘であることが明らかになる展開は、物語に深みを与えています。彼女の苦悩と成長は、視聴者に共感を呼びます。

キャラクターの描写も見事です。シーブックは、クロスボーン・バンガードの襲撃や友人の死、母親の関与したF91の存在など、多くの困難に直面しながらも仲間たちと生き延びるために全力を尽くします。彼の成長と決意は、視聴者に感動を与えます。また、セシリーの葛藤と覚悟も印象的です。彼女はロナ家の娘として生きることを決意し、ベラ・ロナとして新たな人生を歩み始めます。彼女の内面の変化は、視聴者に深い感動を与えます。

メカニックデザインも見逃せません。大河原邦男によるF91のデザインは、従来のガンダムシリーズとは一線を画すものであり、その斬新さと美しさは視聴者を魅了します。また、クロスボーン・バンガードのMSデザインも個性的で、視覚的なインパクトを与えます。戦闘シーンの迫力と美しさは、視聴者を引き込む力があります。

音楽も重要な要素です。森口博子の歌う主題歌「ETERNAL WIND～ほほえみは光る風の中～」は、作品のテーマを象徴する美しい曲であり、視聴者の心に響きます。また、門倉聡によるBGMも作品の雰囲気を盛り上げ、視聴者を物語の世界に引き込みます。

『機動戦士ガンダムF91』は、ガンダムシリーズの中でも特に評価されるべき作品であり、その理由はストーリー、キャラクター、メカニックデザイン、音楽など多岐にわたります。視聴者に感動と興奮を与えるこの作品は、ガンダムファンだけでなく、一般の視聴者にも強くお勧めします。

■推薦

『機動戦士ガンダムF91』は、ガンダムシリーズのファンだけでなく、SFアニメやメカニックデザインに興味がある人にも強くお勧めします。特に、富野由悠季監督の作品を楽しみたい人には必見の作品です。また、ストーリーやキャラクターの成長に感動したい人にもお勧めです。さらに、美しいメカニックデザインや迫力のある戦闘シーンを楽しみたい人にもぴったりの作品です。音楽も素晴らしいので、BGMや主題歌を楽しみたい人にもお勧めします。ぜひ、この作品を視聴して、その魅力を体験してください。