空に浮かぶ雲は、手でつかめそうにも、煙のようにも見えます。その正体を考える出発点は、雲から雨や雪が降るという身近な事実です。水の状態の変化と、空気が上昇するときに起こることを順番につなげると、雲のでき方が見えてきます。
見える雲と見えない水蒸気を分ける
雲をつくっているのは、空中に浮かぶ小さな水滴や氷の粒です。水が気体になった水蒸気は目には見えません。空気中の水蒸気が冷やされ、水滴や氷になって集まると、雲として見えるようになります。「水蒸気が白く見えている」と覚えるより、水蒸気という材料から小さな粒ができる、と考えると状態の違いを整理できます。
上昇する空気はふくらんで冷える
上空では周囲の気圧が低くなります。空気のかたまりが上へ移動すると、周囲から押される力が弱まってふくらみ、その過程で温度が下がります。冷えることで水蒸気の一部が水滴や氷の粒になり、雲が生まれます。空気が冷える原因はいくつかありますが、上昇は雲の発生を理解するうえで重要なしくみです。
空気が持ち上げられる場所に注目する
地面付近で温められた空気が上昇すると、もくもくした雲ができることがあります。風が山にぶつかって斜面を上る場合や、暖かい空気と冷たい空気が接する前線付近でも、空気は持ち上げられます。低気圧の近くで空気が集まり、上昇する場合もあります。形だけでなく、どこで空気が上がったのかを考えると天気図とのつながりも生まれます。
冷たいコップと空の雲を比べる
身近な観察では、冷たい飲み物を入れたコップの外側を見てみましょう。水滴は中の水がしみ出したものではなく、周囲の空気中の水蒸気が冷やされてできたものです。雲とは粒のできる場所や条件が異なりますが、見えない水蒸気が水になるという共通点があります。空の雲は時刻を決めて描き、高さの印象、広がり、風向きとともに記録すると変化を比べやすくなります。
- 水蒸気は見えず、雲は水滴や氷の粒からできる。
- 上昇した空気はふくらみ、冷える。
- 雲の観察では場所と時間の変化も見る。



