『鬼神伝』レビュー:魅力的なストーリーとキャラクターの深み

『鬼神伝』レビュー:魅力的なストーリーとキャラクターの深み

鬼神伝 - オニガミデン - の魅力と評価

■公開メディア

劇場

■原作メディア

小説

■公開日

2011年04月29日 ~ 0000年01月01日

■配給会社

・配給/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

■映倫番号

118904

■分数

98分

■話数

1話

■原作

・原作/高田崇史

■監督

・監督/川崎博嗣
・演出/古川順康

■制作

アニメーション制作/スタジオぴえろ
製作/「鬼神伝」製作委員会(SPEJ、ぴえろ、テレビ東京、SMEJ)

■ストーリー

中学生・天童純(声:小野賢章)は、父親を7年前に亡くし、京都で母親と2人暮らしをしている。ある日、純は学校帰りに、突然現れた謎の魔物に追いかけられる。純は古寺に迷い込み、僧侶・源雲(中村獅童)に助けられる。しかし純は、そのまま時空を超えて、平安の都に連れて行かれる。平安の世界で純は貴族から、“鬼”と呼ばれる者たちが様々な妖術で自然を操り、都の安寧を脅かしているという話を聞く。その戦いに終止符を打つためには、封印されたオロチを目覚めさせる伝説の選ばれし救いの御子が必要であり、それが純だと告げられる。貴族たちが戸惑う純に救いを求めるなか、純の素性に疑いを抱く者がいた。“鬼”に両親を殺された若き武将・頼光である。決断を迫られた純の前に、“鬼”一族の少女・水葉(石原さとみ)が現われる。水葉は、“鬼”は自然との共存を願う人間であり、邪悪なものではないと純に告げる。何が正しいのか、自分が守るべきは何なのか、答えが出せないまま、純は決戦の日を迎える。

■解説

時空を越え、平安の都に連れていかれた現代の中学生が、救世主として人と鬼との対立に巻き込まれる。高田崇史の同名小説をアニメ化した伝奇ファンタジー・アクション。

制作はスタジオぴえろ!監督は「スプリガン」の川﨑博嗣!物語の鍵となる“オロチ”のコンセプトデザインに「AKIRA」の大友克洋!キャラクターデザインは『NARUTO-ナルト-』西尾鉄也!

ポスターを見て、映画を見る前からだいぶ期待値上昇、スッタフを見て面白くなくなるわけがないと思いくいつきました。

睨んだ通り、やっぱり面白かった…見終わった後すごく爽やかな気分になる作品でした。京都や歴史好きの方にはたまらない話だと思います。

ざっくりとしたストーリーとしては「大江山の鬼退治」をベースに構成されている感じ。まだ見てない方は大江山の鬼退治のことを知っていると尚たのしめるかもしれません。

というわけで、当サイトではまだ見てない人がより楽しめるように、映画を見た人がもう「一回見ちゃうぞ」と思えるように、原作読んだ人が「アニメも見てみようかな…」と思えるように映画「鬼神伝」と、「大江山の鬼退治」について解説しています。

1200年の時を越え、人と鬼との対立に巻き込まれた現代の少年の冒険が繰り広げられる伝奇ファンタジー・アニメ。高田崇史の同名小説をアニメ化。制作は「NARUTO‐ナルト‐」シリーズを世界的にヒットさせているスタジオぴえろとスピード感あふれるアクションで定評のある監督・川﨑博嗣。劇中重要な役割を果たす幻獣・オロチのコンセプトデザインを、大友克洋が手がけます。

声優は「漫才ギャング」の石原さとみと「日輪の遺産」の中村獅童の参加が話題になりました。あー芸能人声優…?と思われるかもしれませんが、(石原さとみは置いといて)中村獅童凄いです!何だったらそこいらの下手っぴな声優より上手いかもしれない…

原作に倣い歴史ファンタジーとアドベンチャーを織り交ぜた長編アニメーション映画として制作され、2011年4月29日に東北地方を除く全国で公開された。SPEJがアニプレックスへの事業譲渡以来初めて製作を手がけたアニメーション映画。

監督の川崎博嗣はフリーのアニメーターで、『スプリガン』『劇場版 NARUTO -ナルト- 大激突!幻の地底遺跡だってばよ』に次いで3作目の監督作となる。なお、本作のオロチコンセプトデザインとして大友克洋が参画しているが、川崎は「AKIRA」の作画、「MEMORIES#最臭兵器」「スプリガン」のキャラクターデザイン・監督を経験しており、大友作品との関係を有している。

原作者が殆ど製作に口出さずにスタッフ側へ委ねたため、スタッフ側の脚色により原作とはストーリーやキャラクター設定が大きく異なる点が多く、純が善悪の判断に苦悩し、勇気ある決意をして成長していく姿を軸に描かれている。テレビ東京の「鬼神伝 特集」によれば構想7年、活字倶楽部2011年春号の特集記事によれば、2004年の原作刊行時から目に付けていたとのこと。

当初は2010年10月9日公開予定であったが、同年9月に2011年春への公開延期がSPEから発表され、2011年ゴールデンウィーク公開へと至った。本作の公式ウェブサイトでは東北大震災以降、コンセプトアートに「がんばろう 日本」の毛筆メッセージを載せた画像の表示後に本来のトップページとメニューが表示されるようになった。

主要キャスティングは監督の意向で決められた。なお、初日舞台挨拶や宣伝に主演の小野賢章は一切出演しなかった。 映画観客動員ランキング(興行通信社)は大作に押され初登場第12位であり、トップ10圏外であった。

東北地方ではフォーラムシネマが上映館となるが、2011年7月2日から青森・八戸でそれぞれ1週間公開され公開を終了した。また、2010年5月27日に閉館した池袋テアトルダイヤでの新作最終上映作品(かつ関東地区での最終上映)となった。 公式サイトでの更新がおろそかであり、いまだに絶賛上映中と表記されたままである。 劇場公開作品にしては珍しく、サウンドトラックがいまだに発売されていない。

■キャスト

・天童純/小野賢章
・水葉/石原さとみ
・源雲/中村獅童(特別出演)
・源頼光/近藤隆
・渡辺綱/森久保祥太郎
・金太/伊藤健太郎
・碓井貞光/加瀬康之
・卜部季武/小森創介
・木神/咲野俊介
・火神/東條加那子
・天邪鬼/相ヶ瀬龍史
・多治比麻呂/野島昭生
・海神/塚田正昭
・山神/三宅健太
・土神/逢坂力
・頭領/西川幾雄
・指揮官/宝亀克寿
・武官/勝杏里、徳本恭敏、増川洋一、高橋英則、菊本平、岩崎了
・天童美咲/八十川真由野
・天童功(幼少期)/田村睦心
・ガキ大将/奈良徹
・小学生の母親/安達まり
・小学生/牧口真幸
・女子高生/巴奎依、森本望美、山田美緒
・町民/高田崇史、辻村深月、中村貴子

■メインスタッフ

・原作/高田崇史「鬼神伝」(講談社刊)
・監督/川崎博嗣
・脚本/荒川稔久、川崎博嗣
・絵コンテ/川﨑博嗣、佐々木守、小原秀一
・キャラクターデザイン/西尾鉄也
・オロチコンセプトデザイン/大友克洋
・演出/古川順康
・音楽/宇崎竜童
・演奏/續☆竜童組
・太鼓/林英哲
・主題歌/福原美穂『STARLIGHT』
・製作会社/スタジオぴえろ(「鬼神伝」製作委員会)
・配給/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント (日本)

■メインキャラクタ

・天童純
15歳の中学生。元々京都市中心部に住んでおり、7年前に父親が事故死した為母子家庭で暮らしてる。性格はあらゆるものに対して臆病。飛び出したこどもに注意もできないなど、弱気で何かと自信が持てない日々を過ごしていた。その反動として、学校の帰りに買い食いをしてストレスを解消していた。しかし心優しい性格であり、子犬という弱い存在にサンドイッチを与えるという面もある。意志表示をしない理由は父親の死(その死を純は無駄死にと考えていた)が原因であり、序盤で父の死による父性の喪失が描かれている。決断をできず迷い続ける面はこどもだが、相手の意向を無視する身勝手な源雲と違い、人との対話を通して答えを見つけ出そうとする大人な一面を持つ。作中通して命を賭けて戦う人々の姿を描き、それをまざまざと見せつけられる純も結論として、命を賭け戦いにいたる。血統について源雲からは「正統なる貴族の末裔」、海神からは「勾玉の末裔」と、それぞれ言い換えられている。カメラ付き携帯電話を離さず、風景写真を頼光に「写メ」と説明して撮影し、終盤の現代で、頼光・水葉と3ショットしたものを眺める描写がある。元ネタは古典に登場する鬼の首領。酒天童子かと思われる部分がある。
・水葉
海神の孫娘。人間を強く憎むが、戦おうとしているが戦いたくて戦っているわけではない。水の術を使う。回想シーンで頼光と両想いとして頬を赤らめる描写がある。ディレクターズカット版で、全く胸が無いことが分かる。
・源雲
貴族側で鬼退治の先導を切る密教僧。「平安楽土」を願い、鬼達の戦いが激化したことで、純を平安時代に呼び寄せオロチを復活させた。本心は琵琶湖の水とオロチを手に入れ世界征服を果たすことで、意に反する人物は次々と殺す。しかし彼にも正義というものがあり、悪役としては描かれていない。純も彼の意志を受け止めた上で、同じく意志を持つ者として戦う。最終的には鬼側と戦うが、純や素戔男尊の攻防により崩壊する。鬼と同じく術を駆使するが、その力の源については明かされなかった。
・源頼光
純や水葉と同年代の少年で平安京を警護する剣士。貴族の父と鬼側の母との間に生まれ、両親が貴族と鬼の戦いを休戦させようとした折に源雲の陰謀で戦闘に巻き込まれて死亡する。幼少期は海神や水葉たちと過ごしていたが、10歳を過ぎた頃に鬼の暮らしから離れ、事実を知らぬまま源雲の下で仕え、終盤で帝釈天を天令招換し自身に乗り移らさせる。基本的なキャラクター造形は、劇場版 NARUTO -ナルト- 大激突!幻の地底遺跡だってばよに登場するテムジンの流用である。
・天童功(てんどう いさお)
映画版に登場する純の父親で高校教師をしていた。7年前に踏切に飛び込んだ(自殺未遂と思われる)少女を救う為に飛び込み、電車と衝突し38歳で犠牲となる。純は他人のために犠牲となった父を嫌悪し、遺影を見るのを避けてきた。その後平安時代で意識を失った純が夢の中で、小学5年生の功がいじめられていた友達を庇うためひ弱にもかかわらずガキ大将と決闘する姿を見て、不慮の死を遂げた真相を理解する。勾玉一族であったのかは明らかにされなかった。
・天童美咲(てんどう みさき)
映画版で登場する純の母親。幼少期の純に「お父さんのように勇気のある男になってな」と言い聞かせる。京都弁で話す。
・源頼光(みなもとの らいこう)/源頼光(みなもと の よりみつ)
平安京を警護する武士。源満仲の長子。帝釈天を天令招換し自身に乗り移らさせる。
・源頼光(みなもと の よりみつ)
源 頼光(みなもと の よりみつ)は、平安時代中期の武将。父は鎮守府将軍源満仲、母は嵯峨源氏の近江守源俊女。諱はしばしば「らいこう」と有職読みされる。満仲の長子で清和源氏の3代目。満仲が初めて武士団を形成した摂津国多田(兵庫県川西市多田)の地を相続し、その子孫は「摂津源氏」と呼ばれる。異母弟に大和源氏の源頼親、後に武家源氏の主流となる河内源氏の源頼信がいる。
・渡辺綱
渡辺 綱(わたなべ の つな)は、平安時代中期の武将。源宛の子。嵯峨源氏の源融の子孫で、正式な名のりは源綱(みなもと の つな)。通称は渡辺源次。頼光四天王の筆頭として知られる。武蔵国の住人で武蔵権介だった嵯峨源氏の源宛の子として武蔵国足立郡箕田郷(現・埼玉県鴻巣市)に生まれる。摂津源氏の源満仲の娘婿である仁明源氏の源敦の養子となり、母方の里である摂津国西成郡渡辺(現大阪府大阪市中央区)に居住し、渡辺綱(わたなべ の つな)、あるいは渡辺源次綱(わたなべ の げんじ つな)、源次綱(げんじ つな)と称し、渡辺氏の祖となる。摂津源氏の源頼光に仕え、頼光四天王の筆頭として剛勇で知られた。大江山の酒呑童子退治や、京都の一条戻り橋の上で鬼の腕を源氏の名刀「髭切りの太刀」で切り落とした逸話で有名。謡曲『羅生門』は一条戻り橋の説話の舞台を羅城門に移しかえたものである。その子孫は渡辺党と呼ばれ、内裏警護に従事する滝口武者として、また摂津国の武士団として住吉(住之江)の海(大阪湾)を本拠地として瀬戸内海の水軍を統轄し、源平の争乱から南北朝にかけて活躍した。九州の水軍松浦党の祖の松浦久もまた渡辺氏の出である。先祖の源融は『源氏物語』の主人公の光源氏の実在モデルとされたが、綱も美男子として有名であった。また、大阪市北区の梅田界隈には源融ゆかりの太融寺があり、その近くにある露天神社(『曽根崎心中』で有名な「お初天神」)の宮司家や、渡辺姓発祥の神社とされる座摩神社の宮司家は渡辺綱の子孫である。
・坂田金時
金太郎(きんたろう)は、坂田金時(さかたのきんとき、公時とも)の幼名。または、金太郎を主人公とする昔話、童話の題名である。金太郎にはいくつも伝説が存在するが、静岡県駿東郡小山町の金時神社(金太郎が祭られている神社)に記されたものによると、天暦10年(956年)5月に誕生したという。彫物師十兵衛の娘、八重桐(やえぎり)が京にのぼった時、宮中に仕えていた坂田蔵人(くらんど)と結ばれ懐妊した子供とされる。八重桐は故郷に帰り金太郎を産んだが、坂田が亡くなってしまったため、京へ帰らず故郷で育てることにした。成長した金太郎は足柄山で熊と相撲をとり、母に孝行する元気で優しい子供に育った。そして天延4年3月21日(976年4月28日)、足柄峠にさしかかった源頼光と出会い、その力量を認められて家来となる。名前も坂田金時(きんとき)と改名し、京にのぼって頼光四天王の一人となる。なお、他には渡辺綱、卜部季武、碓井貞光が四天王に名を連ねる。永祚2年3月26日(990年4月28日)、丹波の国、大江山(現在京都府福知山市)に住む酒呑童子を退治する。酒呑童子は都に訪れては悪いことをするため、源頼光や四天王たちが山伏姿に身をかえ、神変奇特酒(眠り薬入り酒)を使って退治した。坂田金時は寛弘8年12月15日(1012年1月11日)、九州の賊を征伐するため築紫(つくし・現在北九州市)へ向かう途中、作州路美作(みまさか)勝田壮(現在の岡山県勝央町)にて重い熱病にかかり死去。享年55だったという。勝田の人々は公時を慕い、倶利加羅(くりがら、剛勇の意)神社を建てて葬った。その神社は現在、栗柄神社と称する。以上が金時神社に記された金太郎の伝説である。だが、実はその存在は疑わしいともされている。そもそも金太郎なる名前は、いわゆる幼名としてあり得ず、むしろ成人時の通称の特色を示している(例えば八幡太郎と称された源義家など)。しかし、藤原道長の日記『御堂関白記』など当時の史料によると、下毛野公時という優秀な近衛兵(随身)が道長に仕えていたことは確かである。この公時が脚色されていったものらしく、頼光・道長の時代から100年ほど後に成立した『今昔物語集』では、公時の名の郎党が、頼光の家来として登場している。現在の金太郎伝説が完成したのは江戸期であり、浄瑠璃や歌舞伎を通して頼光四天王の怪力童子のイメージが定着していった。鉞(まさかり、大斧)担いで熊の背に乗り、菱形の腹掛けを着けた元気な少年像として、五月人形のモデルとなった。この姿から、かつて日本各地で乳幼児に着用させた菱形の腹掛けもまた「金太郎」と呼ぶ。出生の伝説は、母親が山姥で、雷神の子供を孕んで産まれてきたとするものや、金時山の頂上で赤い龍が八重桐に授けた子というものも存在する。また、「金時豆(きんときまめ)」の名前の由来でもあり、更に息子の坂田金平は「きんぴらゴボウ」の名の由来で知られる。小山町の隣にある南足柄市にも金太郎の伝説は多く、その内容は小山町との相違点が多く見られる。他にも兵庫県川西市の満願寺の墓、滋賀県長浜市など、各地に伝説がある。静岡県駿東郡小山町の金時神社には金太郎の伝説のあるちょろり七滝や第六天社がある。ちょろり七滝の水は金太郎が産まれたとき、産湯として使ったといわれており、住まいである金時屋敷(現在の金時神社)の裏にある。金太郎が丈夫に育ち立派な武将となったことから、周辺の人々は子供が産まれると、この滝の水を産湯にしたといわれている。しかし、南足柄市には夕日の滝という場所があり、金太郎は四万長者の屋敷で産まれ、この滝の水を産湯にしたという伝説もある。第六天社は金太郎親子が深く信仰しており、母の八重桐が赤いごはんや魚を捧げたりするのを真似て、金太郎はメダカを捕らえてきては生きたまま器に入れ、社前に捧げたといわれている。滋賀県長浜市と米原市は、昔は坂田郡であり、坂田金時は坂田郡の人であると伝えている。今も長浜市には足柄神社や芦柄神社が何カ所もあり、子ども相撲が今も連綿と行われている。なお、この地域は古代豪族息長氏の本拠地であり、金時はその一族であるという。王の文字はマサカリの象形文字で、腹掛け姿は鍛冶を象徴することから、いち早く鉄文化を手に入れた豪族というものである。
・卜部季武
卜部 季武(うらべ の すえたけ、天暦4年(950年)? - 治安2年(1022年)?)は、平安時代中期の武将。正式な名は平季武(たいら・の・すえたけ)。源頼光に仕え、渡辺綱を筆頭とする頼光四天王の一人とされる。能『大江山』の酒呑童子退治や、神楽『土蜘蛛』『子持山姥』『滝夜叉姫』に登場することで有名。『今昔物語集』巻27-43には、「頼光の郎等平季武、産女にあひし話」がある。暗夜に平季武が馬で川を渡っていると、川の中程に産女がいて「これを抱け」と言って赤子を渡す。季武は赤子を受け取り、岸へ向かう。産女は「子を返せ」と言って追うが、季武は取り合わずに陸へ上がる。館へ帰って見ると、赤子は木の葉に変じていた。
・碓井貞光
碓井 貞光(うすい さだみつ)は、平安時代中期の武将。平姓とも橘姓とも云われる。生まれは碓氷峠付近とする説と相模国とする説がある。源頼光に仕え、渡辺綱を筆頭とする頼光四天王の一人と称される。大江山の酒呑童子退治で有名。『今昔物語』には源頼光の三人の家来の一人として、その名が記されている(なお、『今昔物語』には四天王の筆頭渡辺綱の名前はない)。童話『金太郎』では、樵に身をやつし、強い人材を求めて旅をするさなか足柄山で金太郎を見いだして源頼光のもとへ連れて行くという役割を与えられている。最近の研究では平忠通は貞光(貞通)の子で、これが三浦氏らの先祖になったとも云われている。
・海神(わだつみ)
海の神。竜宮の主。原作・神の巻で貴族との戦いで命を落とした事が明かされるが、純が現世に戻った時に立ち寄った「水乃葉神社」でそっくりな姿をした神主が登場する。
・水葉(みずは)
純たちが鬼退治で鞍馬山へ向かう途中に、怪我をしていた鬼の少女。海神の孫娘。原作・神の巻の終盤の戦いで命を落とすが、龍の巻の現世でそっくりな少女が登場する。
・海邪鬼(あまのじゃく)
海神の部下。小鬼。映画版では序盤に純を浚いに現世へ赴くが、純が源雲の結界に入ったため失敗する。
・宇賀女(うかめ)、ワニ、白蛇、河童
海神の部下。
・山神(やまつみ)
山の神。高い天井に頭が付きそうなほど背が高い。
・火神(かぐつち)
火の神。真っ赤な着物を着た女性。
・野火(のび)
火神の娘。
・火吹き男(ひふきおとこ)、荒神(こうじん)
火神の仲間。
・土神(はにやま)
土の神。真っ黒な岩のような男。
・木神(くくのち)
木の神。緑色の着物を着たスリムな男。
・木霊(こだま)、来根(きつね)、熊奴(くまぬ)
木神の仲間。
・モンモウ
木神の仲間の小鬼。
・ダダ法師(ダダほうし)、大人(うし)
山神よりも大きい。
・小野篁(おの の たかむら)
元貴族。人の理不尽さに怒り、鬼の世界の主となった。
・牛頭(ごず)・馬頭(めず)
篁の部下。
・烏天狗(からすてんぐ)
鞍馬山の神。
・海邪鬼/アマノジャク
海神の部下。小鬼。映画版では序盤に純を浚いに現世へ赴くが、純が源雲の結界に入ったため失敗する。

■主題歌・楽曲

・主題歌
・STARLIGHT
・歌/福原美穂

鬼神伝 - オニガミデン - の魅力と評価

「鬼神伝 - オニガミデン -」は、2011年に公開されたアニメーション映画で、高田崇史の同名小説を原作としています。この作品は、時空を超えて平安時代に飛ばされた現代の中学生・天童純が、鬼と人間の対立に巻き込まれながらも成長していく物語です。以下では、この作品の魅力と評価について詳しく解説します。

ストーリーの魅力

「鬼神伝」のストーリーは、現代と平安時代の時空を超えた冒険が描かれています。主人公の天童純は、父親を亡くした悲しみを抱えながらも、平安時代の世界で新たな挑戦に直面します。鬼と人間の対立、そしてオロチという伝説の存在を目覚めさせるための選ばれし救いの御子としての役割を果たすために奮闘する純の姿は、観客に深い感動を与えます。

また、純の前に現れる鬼の少女・水葉との交流や、源頼光との対話を通じて、純が何が正しいのか、自分が守るべきものは何なのかを模索する姿は、青少年の成長物語としても非常に魅力的です。純の心の葛藤や成長が丁寧に描かれており、観客は彼の旅路に共感しながら物語を楽しむことができます。

キャラクターの魅力

「鬼神伝」のキャラクターは、それぞれが個性的で魅力的な設定を持っています。主人公の天童純は、臆病で自信がない一方で、心優しい性格を持っており、物語を通じて大きく成長していきます。彼の成長は、観客に勇気と希望を与えるでしょう。

水葉は、鬼の少女として登場し、人間に対する強い憎しみを抱きながらも、純との出会いを通じて心を開いていきます。彼女のキャラクターは、鬼と人間の間の微妙な関係性を象徴しており、物語の深みを増しています。

源雲は、鬼退治の先導を切る密教僧として登場し、純を平安時代に呼び寄せる重要な役割を果たします。彼の本心や行動は、物語の展開に大きな影響を与え、観客を引き込む要素となっています。

源頼光は、純や水葉と同年代の少年でありながら、鬼と人間の間の戦いに巻き込まれ、純の素性に疑いを抱くキャラクターです。彼のキャラクターは、純の成長を促す一方で、物語の緊張感を高める役割を果たしています。

ビジュアルと音楽の魅力

「鬼神伝」のビジュアルは、スタジオぴえろの高い技術力が光る作品です。平安時代の風景や鬼のデザインは、美しく描かれており、観客を物語の世界に引き込む力があります。また、大友克洋が手がけたオロチのコンセプトデザインは、作品のファンタジー要素を強調し、視覚的なインパクトを与えています。

音楽面では、宇崎竜童の音楽と福原美穂の主題歌「STARLIGHT」が作品の雰囲気を盛り上げています。特に主題歌は、純の心の旅路を象徴するような美しいメロディーで、観客の心に深く響きます。

評価と推薦

「鬼神伝」は、ストーリー、キャラクター、ビジュアル、音楽のすべてにおいて高い評価を受けた作品です。特に、歴史ファンタジーとアドベンチャーを織り交ぜたストーリーは、観客に新鮮な感動を与えます。また、純の成長物語は、青少年だけでなく、幅広い世代に共感を呼びます。

この作品は、京都や歴史に興味がある方には特に楽しめる内容となっています。「大江山の鬼退治」をベースにしたストーリーは、歴史好きの観客にとって新たな視点を提供し、楽しみを倍増させるでしょう。また、原作小説を読んだ方にも、アニメ版の新たな解釈やキャラクターの成長を楽しむことができるため、強く推薦します。

さらに、「鬼神伝」は、時空を超えた冒険と成長の物語として、ファンタジーアニメのファンにもおすすめです。純の旅路を通じて、自分自身の価値観や信念を見つめ直す機会を提供するこの作品は、多くの観客に感動と勇気を与えることでしょう。

以上、「鬼神伝 - オニガミデン -」の魅力と評価について詳しく解説しました。この作品は、ストーリー、キャラクター、ビジュアル、音楽のすべてにおいて優れたアニメーション映画であり、多くの観客に推薦できる作品です。ぜひ、劇場でその感動を体験してみてください。

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