『これは×ゾンビ ですか? OF THE DEAD』の魅力と評価：ゾンビアニメの新たな可能性

『これは×ゾンビですか？ OF THE DEAD』 - ゾンビと魔法少女の奇妙な共存

『これは×ゾンビですか？ OF THE DEAD』は、2012年に放送されたTVアニメシリーズで、原作は木村心一によるライトノベルです。放送期間は2012年4月5日から6月6日まで、全10話で構成されています。放送局はTOKYO MX、TVQ九州放送、サンテレビ、岐阜放送、三重テレビ放送、BS11、チバテレビ、テレ玉、tvk、AT-Xと多岐にわたり、30分枠で視聴者を楽しませました。

ストーリーとキャラクター

本作の主人公は、相川歩という名のゾンビ少年です。なぜかゾンビとして学園生活を送る彼は、両親が海外旅行中ということもあり、コンビニ弁当生活を続けています。そのため、コンビニマニアとして知られています。また、クラスのアンケートで「何を考えているかわからない人」部門第一位を獲得したという暗い過去を持つキャラクターでもあります。

歩の生活に変化をもたらすのは、空から落ちてきた魔装少女ハルナです。彼女は魔法の世界「ヴェリエ」からメガロという化け物と戦うためにやってきました。歩の家に転がり込むハルナはツンデレで、チャームポイントはピョコピョコ動くアホ毛。チェーンソー（魔装錬器ミストルティン）で変身する彼女は、自称天才ですが、他人の名前を正しく覚えないという特徴があります。料理が得意なのも彼女の魅力の一つです。

歩の家には他にもユー（ユークリウッド・ヘルサイズ）という少女が転がり込んでいます。いつもプレートアーマーとガントレットを着用し、感情を表に出さない彼女は、声を出さずメモ帳にそっけない文章を書いてコミュニケーションをとります。歩によって妄想補正がされることもありますが、彼女の筆談は必要最低限のものです。

セラ（セラフィム）は日本のどこかにある吸血忍者の村からやってきた少女で、木の葉を刃に変える能力を持ち、得意技は「秘剣、燕返し」です。黒髪ポニーテールで巨乳、毒舌な彼女は、歩に「気持ち悪いです」と言うことが多いですが、それが彼女の魅力でもあります。料理をさせると殺人アイテムが出来上がるという一面もあります。

トモノリ（吉田友紀）は冬でも短パンで遊ぶ健康系アウトドア少女で、陸上部に所属しています。彼女には何か秘密があるらしいですが、それが何なのかは物語の中で明らかになります。

サラス（サラスバティ）は吸血忍者で、セラの上司です。学園では星川綺羅々を名乗り、ネットアイドルとしても活動しています。水を操り、水の剣を武器とする彼女は、かなり性格のきつい「ツン」少女ですが、歩の意外な所を気に入っています。

クリスは歩が学園の理科準備室で出会った謎の女性で、陽気な性格ですが、まるで幽霊のように突然現れては消えます。縦ロールの髪に白いロリータ服という姿で、オヤジギャグが大好きです。

織戸は歩と幼稚園からの腐れ縁で、彼には相当ウザがられています。女の子が大好きで、学校にいる全女子のデータを持っている彼は、みんなから「ウザイ」と言われつつも憎みきれない存在です。

平松妙子は歩のクラスメイトで、学年トップの成績を誇る優等生です。人と喋るのがあまり得意でない内気な少女で、特技は百人一首、趣味は読書です。嫌いなものは幽霊やホラー映画で、特にゾンビが大嫌いです。

三原かなみは平松の友人で、少し大人びた雰囲気を持つバスケ部員です。明るいムードメーカーとしてクラスを盛り上げています。

下村（アンダーソン）は歩と同じクラスで、長身で綺麗な顔と青い目をした男子バスケ部員です。その日本人離れした外見から「アンダーソン」と呼ばれています。

ネネさん（ネグレリア・ネビロス）はクリスに対抗できる実力を持つと言われる謎の女性で、セラを上回るダイナマイト・バディの持ち主です。ユーの知り合いらしいですが、その詳細は物語の中で明らかになります。

制作スタッフ

本作の監督は金﨑貴臣、シリーズ構成は上江洲誠、脚本は森田繁、待田堂子、関根聡子が担当しました。キャラクターデザインは田頭しのぶ、プロップデザインは岩永悦宜、セットデザインは青木智由紀、総作画監督は八尋裕子と塩川貴史が務めました。美術監督は市倉敬、色彩設計は北爪英子、撮影監督は川口正幸と下崎昭、編集は松村正宏、音響監督は岩浪美和、音響効果は小山恭正、音響制作はグロービジョン、音楽制作はフライングドッグ、音楽は柿島伸次、音楽プロデューサーは野崎圭一、音楽ディレクターは佐藤正和、アニメーションプロデューサーは飯嶋浩次、アニメーション制作はスタジオディーン、製作はマテライズ魔法学校が行いました。

キャスト

相川歩役は間島淳司、ハルナ役は野水伊織、ユー（ユークリウッド・ヘルサイズ）役は月宮みどり、セラ（セラフィム）役は日笠陽子、トモノリ役は金元寿子、織戸役は吉野裕行、大先生役は清水愛、京子役は下屋則子、平松妙子役は山口理恵、三原かなみ役は美名、下村役は瀧澤樹、サラス役は合田彩、クリス役は生天目仁美が担当しました。

サブタイトル

第1話「はい、今再びの魔装変身！」
第2話「嗚呼、さようなら俺」
第3話「Yo！それは You！ 情！」
第4話「いや、帰れご主人様」
第5話「はい、毎年流行ってます」
第6話「ちゃうねん、勝てててん」
第7話「うん、先生が最強だよ！」
第8話「フー、京子ちゃん合コンだゼッ！」
第9話「ああ、マイダーリンはロクデナシ」
第10話「だけど、それがいい」

関連作品

本作は『これは×ゾンビですか？』の第2期にあたります。第1期も同様に木村心一のライトノベルを原作としており、同じくスタジオディーンがアニメーション制作を担当しました。

主題歌・楽曲

オープニングテーマは『*** パショナート』で、作詞・作曲・編曲はmanzo、歌は野水いおりが担当しました。エンディングテーマは『恋のビギナーなんです（T_T）』で、作詞は山口理恵、作曲・編曲はmanzo、歌は山口理恵が担当しました。

評価と推薦

『これは×ゾンビですか？ OF THE DEAD』は、ゾンビと魔法少女という異色の組み合わせで、ユーモアとアクションを融合させた作品です。主人公の相川歩がゾンビとして学園生活を送るという設定は、視聴者に新鮮な驚きを与えます。また、ハルナやユー、セラといった個性的なキャラクターたちが物語を盛り上げ、視聴者を飽きさせません。

本作の魅力は、何と言ってもそのユーモアにあります。コメディ要素が随所に散りばめられており、視聴者を笑わせるシーンが満載です。特にハルナのツンデレな言動や、ユーの筆談によるコミュニケーションは、視聴者に笑いを提供します。また、セラの毒舌やクリスのオヤジギャグも見逃せません。

アクションシーンも見どころの一つです。ハルナの魔装変身やセラの「秘剣、燕返し」など、各キャラクターの戦闘シーンは迫力満点で、視聴者を引きつけます。また、ユーのプレートアーマーとガントレットを使った戦闘も見応えがあります。

音楽も本作の魅力を引き立てています。オープニングテーマの『*** パショナート』は、野水いおりの歌声が印象的で、視聴者の心を捉えます。エンディングテーマの『恋のビギナーなんです（T_T）』も、山口理恵の歌声が物語の余韻を残す一曲となっています。

本作は、ゾンビや魔法少女といったファンタジー要素を楽しみたい視聴者や、コメディとアクションのバランスが良い作品を求める視聴者に強く推薦します。また、第1期を見ていなくても楽しめる内容となっており、新たな視聴者にも門戸を開いています。ぜひ、『これは×ゾンビですか？ OF THE DEAD』を視聴して、その独特の世界観とユーモアを堪能してください。