
ウクライナ大統領ヴォロディミル・ゼレンスキー(写真:AFP)
ゼレンスキー大統領は、3月25日に公開されたインタビューの中で、ウクライナがドンバス地域(ウクライナの支配下にある地域を含む)から全ての軍隊を撤退させることを条件に、米国はキエフに対し高レベルの安全保障を提供する用意があると述べた。同大統領によれば、これは紛争終結を目指す交渉の枠組みの一部である。
しかし、マルコ・ルビオ米国務長官は3月27日の記者会見でこの情報を否定し、米国は安全保障の保証とウクライナの領土割譲を結びつけていないと断言した。同長官は、米国が紛争に直接巻き込まれるリスクを避けるため、これらの保証は戦闘終結後にのみ実施できると強調した。
ゼレンスキー大統領は3月28日の記者会見で、米国の立場を否定しなかったものの、「戦争終結」とは、現在協議されている条件の下でウクライナ軍がドンバス地域から撤退することと関連していると述べた。

ウクライナ東部ドンバス地方におけるロシア支配地域を示す地図(写真:キエフ・インディペンデント)
ウクライナ大統領によると、ロシアは「最後通牒」とも言える声明を発し、ウクライナ軍がドネツク州とルハンスク州から完全に撤退した場合にのみ、モスクワは敵対行為を終結させると述べている。この文脈で、ゼレンスキー大統領は、米国からの安全保障は戦争終結後にのみ発動されるだろうと示唆し、部隊撤退はその終結につながる条件の一つになり得ると述べた。
ゼレンスキー大統領はまた、ウクライナは停戦合意前に安全保障協定への署名を提案したが、米国はこれに反対し、これらの約束は戦闘が完全に終結した後にのみ履行されるべきだと主張したと述べた。
さらに明確にするため、ゼレンスキー大統領は、米国がウクライナに軍隊撤退を迫っていると非難したわけではないと断言し、会談の内容について「嘘はついていない」と強調した。同大統領によれば、和平プロセスに関連する条件の解釈に相違があった可能性があるという。
一方、ルビオ国務長官は、米国の役割はウクライナに要求を押し付けることではなく、両当事者間の共通点を見出すことだと強調した。同長官は、ワシントンはロシアの要求をキエフに伝えたものの、最終的な決定権はウクライナにあると述べた。
こうした動きは、米国が仲介する和平交渉が停滞する中で起こっている。ロシアは、ウクライナ軍のドンバス紛争地域からの撤退を含む強硬な要求を維持している。一方、キエフはこの条件を拒否し続け、停戦は既存の境界線に基づいて確立されるべきだと主張している。